辛くて、そして楽しく充実したLAPの1年間の振り返り

染谷貴志さん 【そめや内科クリニック 院長】

受講のきっかけ

LAP受講前、私は病院勤務を経て内科クリニックを開院して9年ほど経っている頃でした。最初、外来だけだったクリニックが訪問診療もやるようになり、徐々にスタッフの数も増えてきました。これまでは、スタッフに対しては、自分の仕事ぶりを見てもらって、同じ方向性を持って仕事をしてもらえればいい、くらいに思っていましたが、人が多くなるにつれて、それではうまくいかないと実感することも増えてきました。ちょっとしたスタッフ同士のいざこざ、仕事への不満、患者さんからスタッフへのプレッシャーなどなど、このままスタッフが増えるとまずいかな、と思ったわけです。

今後、病院経営をしていく上で何かヒントが得られるのではないか。そう考えて、受講を決意しました。
まあ、卒業合宿で熱海のせかいえに泊まって、大前学長に生で会えるという特典に惹かれたという不純な動機もありましたが。

受講中の気づき

プログラムの最初のタイミングで、EQ検査を受けて、職場のメンバーによる自分自身の360度評価をしてもらいます。自分で仕事を立ち上げて、経営者となってからこうやってスタッフからの評価を受けることもなかったため、いきなり戸惑いました。そしてその結果を踏まえて、一対一でコーチングを受けます。

一言でいえば、自分自身を見つめ直すこと。
これまで漠然と思っていた自身の「強み、弱み」を言語化することで、現在地を正しく把握し、ありたい姿へのギャップをどう埋めていくのか?を深く考えさせられます。まさに学長が言う「リブートする」必要性が最初から浮き彫りになりました。
それから毎月1冊ずつ課題図書を読んでAC上でディスカッションしていきます。リーダーシップについて、様々な角度から繰り返し焦点を当てていくので、ちょっとずつ自分の中でのリーダーシップ像が変わっていくのがわかりました。
毎月、違う本が課題図書となるのですが、繰り返し強調されるのは、リーダーシップは自分が作るものではなく、周りから結果として評価されるものだということです。そしてリーダーは周りの人たちの素晴らしいフォローワーでもあるべきだとも気付かされます。

受講前は、いかに自分がしっかりと仕事をして周囲を引っ張っていかなければならないか、そんなことばかりを考えていましたが、この一年で、「自分の弱みも見せていいんだ。その上で自分がぶれない気持ちを持って仕事をすれば、それに共感する仲間が率先してついてきてくれるはず。そのためにはまず周りのみんなの仕事ぶりに尊敬を払えるよう、一人一人の仕事ぶりを見ていくことが大切。」といった考えになっていきました。同期受講生が約30人。様々な職種のメンバーがいて、いろいろな価値観がディスカッションで展開され、輪読での本の内容がぐっと深まりました。

僕自身、最初ハイペースで投稿していくのですが、後半は仕事とプログラムの両立に苦しんでいきます。後半の半年は輪読に加えて、グループワークが始まります。4人前後のメンバーで半年かけて、一つのミッションをまとめ上げるのですが、これが大変でした。仕事で全くこのワークに時間が取れない自分に、情けない思いで一杯でした。
ただ、グループワークのメンバー発表のあった時の集合研修で、プログラムの事務局の方から、 「普段自分が仕事では全て仕切っている染谷さんが、そう出来ないときに周りのメンバーにリーダーシップを取ってもらうようにするにはどうすればいいか、それを考えるのもリーダーの役目では?」と言われて、とても気持ちが落ち着いたのを今でも覚えています。メンバーの一人に取りまとめをしてもらい、僕はなんとか脱落しないようについていくという半年間でした。

受講終了して今、1ヶ月経ちますが、まだ思い出すとメンバーに対して申し訳ない気持ちとありがたい気持ちの入り混じった感情がふつふつと湧いてきます。
そして、プログラムの最後を締めくくるべく、卒業合宿があります。それぞれのグループの発表、そして1年間を振り返り、仲間たちからのピアフィードバックもいただきました。この時、事務局から僕ら受講生に対してちょっとしたプレゼントをいただきました。とても嬉しく受け取ったのですが、その後メンバーから事務局に恩返しをしたいという話が盛り上がり、プログラム終了直前にこちらからもサプライズプレゼントをしました。この時のメンバーのまとまりを見て、この研修プログラムの価値を実感しました。そして事務局メンバーもこの時に僕らの仲間になったのです。

受講後の変化

自分の中で1年前と何か変わったか?
うーん、大して変わっていないと思います、表面上は。でも、内面は大きく変わりました。受講前に思っていた漠然としたこれからへの不安。今ももちろん不安はありますが、自分自身がこうしていこうという軸が内面にできて、以前ほどぶれなくなりました。自分の心構え、スタッフへの対応、振る舞い、患者さんへの対応。ひとつひとつにLAPでの学びが染み込んでいます。

LAPでの学びを思い出さない日はありません。こんな時はどうすべきか、常に思い出して対応している自分がいます。今後は、この一年の学びを生かして、自分に続くリーダーを育てていきたいと思っています。もちろんLAPも受講させたいと考えています(笑)。

最後に、LAP事務局の方には、心から感謝しております。我が10期の様々なメンバーの細かい悩み事に対応してもらい、最後まで研修を続けられました。
みなさま、これを読んでいただき、感じるかもしれません。決して楽な一年ではありません。ですが、だからこそ得られる満足感はめちゃくちゃ高いです。

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